白をベースに手の込んだ刺繍やレースを駆使した作品を提案しました。目を引いたのは、レースをあしらった薄手のドレス。胸元の切れ込みは深めでセクシー。ショートスリーブで腕が長く見えます。

　ざっくりしたニットのセーターやカーディガンはボリューム感たっぷり。一見、重たそうに見えるほどです。

　水色のフリルを首回りと前身頃正面、すそにあしらったトップスは上品で清楚。水色は薄紫と組み合わせる形でも使われていました。沈んだ紫はレースがあちこちに施されたドレスでも上品さを醸し出しています。

　キャサリン・マランドリーノ（Catherine Malandrino）氏はフランスのグルノーブル生まれで、ニューヨークに移住してきた珍しいキャリアの女性デザイナーです。1986年、パリのエスモード卒。「エマニュエル・ウンガロ」「ドロテ・ビス」「ルイ・フェロー」で働いた後、「エ・ヴー（et vous）」のクリエイティブディレクターに。

　94年から自分の名前を冠したブランドを立ち上げました。結婚後、98年からニューヨークに生活の場を移しました。「ダイアン・フォン・ファーステンバーグ」のヘッドデザイナーに就き、同ブランドの再立ち上げを助けました。

　同年、ソーホーに自分のブティックをオープン。高級百貨店「ヘンリー・ベンデル」でも取り扱いが始まりました。顧客には歌手のマドンナ、女優のジュリア・ロバーツ、ハル・ベリー、キャメロン・ディアス、デミ・ムーアらがいます。米国旗をモチーフにした「USフラッグ・Ｔシャツ」でも有名です。